「7日間で突然頭がよくなる本」を読んだ自分が、どれだけ頭がよくなったか検証がてら書評する

皆様お察しの通りに頭の悪いやわなべです。どれくらい悪いかといいますと、

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7日間で突然頭がよくなる本

  • 作者: 小川 仁志
  • 出版社: PHP研究所

こんな本を、ブックカバーもかけず、込み入った電車の中で堂々と読むくらい。読んでる様子を誰かがスマホで写真とって「頭悪い人発見www」とかTwitterにアップされてないか心配です。

そんなリスクを負ってまで、読んでみた結果を書評がてらにご報告したいと思います。

そもそも「頭がよい」ってなんだ?

私のいう「頭がよい」とは、物事の本質をつかめる人のことです。

これは、本書のまえがきに出てくる一文です。さらっと読み過ごしてしまいそうですが、結局1冊読み終えて、本書の中で一番重要なのがこの一文だったんだと、遅まきながら気がつきました。

というのも、以下全ページ通じて説かれるのは「いかに物事の本質をつかむか」ということであります。「頭の良さ=ものごとの本質をつかむスキルである」、という著者の定義にそもそも賛同できない人にとっては、以降読み続けてたとしても、全く無用の情報となりかねない危うさを孕んでいるわけです。主語のでかい炎上ブロガーなんて可愛く思えてくるほどな、壮大な釣りタイトルともいえるかもしれません。まあ、こちらとて、1週間後に突然、別人のように覚醒するなんて実際思ってないわけですけどね。

で、面白いのはこの「頭の良さ=物事の本質をつかむスキル」という著者の定義そのものが、ここで述べられている方法論の実践的結果だということ。

つまり「頭の良さとはなんぞや」という問いに対し、「それは物事の本質をつかむスキルなのです!」と答えるためには、どういう思考のプロセスを経ればいいか、そのプロセスの中で、どういうフレームワークで「問い」を解釈していけばよいか、ということが7つのステップに分けて語られているわけです。

というわけで、この本の内容を完全に理解したあかつきにできることは、「○○とは何だ?」と問われたときに「それは△△です」ひとつの答えを導き出せること。これを「イコール頭が良い」と考えるかどうかは読者次第ということですね。

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読んだあとで、この本を読む前の人にアドバイスしたいこと

ここまで読んで「あ、読んでみたい」と思った方がいるとして、その方へひとつ、アドバイスするとすれば、

「あなた自身の『頭のよさ』を自分なりの考えで定義してみよう」

ということでしょうか。

この問いに関して考えたことがある方なら、定形的に即答ができる方もいるかもしれません。その場合は、質問を「幸せって何だ」(←実際にこれは、本書の中で例題として扱われる)「正義ってなんだ?」「柿の種ってなんだ?」「てか、種ってなんだ?」とか、なんでもいいので自分が即答できない問いをひとつ作って自答してみましょう。

その上で本書を読み、たった今、自分なりのやりかたで答えを導き出したやり方と、本書で説かれる哲学的教養ベースのやり方との違いを見ることが、最大の収穫につながるのではないかと思います。

わかりやすくオリックス・バファローズ中継ぎ陣に例えると、岸田 or 比嘉 → 馬原 → サトタツ → 平野といった「勝利の方程式」的な思考プロセスの確立こそが重要であって、その確立のためには、自分自身がそのプロセスを納得し、信頼し、実践し続けることが重要なんじゃないかな、ということです。ただ、ひとつのメソッドに頼りすぎると昨季の登板過多から、現在の比嘉、岸田の故障のような悪影響につながるリスクもあります。

著者は哲学者なので、当然その解き方として、歴史的実績もある哲学的アプローチをレコメンドするわけですが、別の独自のアプローチがあれば、それにこしたことはないんじゃないでしょうかね。

コピーライターが一番頭が良い?

もひとつ読んでて感じたのは、著者定義による頭の良さ(=物事の本質をつかむスキル)を仮に会得したとして、それが客観的に評価できるためには、何らかの形で表現されなければならないということ。要はアウトプットしないと意味ないよ、ってことですね。

例えば、「あ、オレは今、宇宙の意志を完全に理解した」と感じたとしても、それを他者が評価できる形でアウトプットされないと評価できません。この例だと、アウトプットしないほうが社会的な高評価につながるでしょうが。

そのアウトプットの方法は別に言語でなくとも音楽・絵画などの芸術的表現であってもいいと思うんですが、本書で語られるのは言語、それもできるだけムダを排したインパクトのある一文での表現です。これって、実は「キャッチコピーを作るステップ」なんじゃね?、と思いませんか?

なにか売りたいモノ、訴求したいことを持ってる人が、本書のフレームワークを使って対象を色んな角度から再考察し、最終的にそれをひとことで表現するキャッチコピーに結びつける。これが頭のよさの基準だとすれば、著者評価によるとコピーライターが一番頭の良い人、という解釈につながるのかもしれません。

実際、対象を色んな角度から考察するというメソッドなんかは、この本などで語られるアイデア出しの方法によく似ているなと感じました。

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考具 ―考えるための道具、持っていますか?

  • 作者: 加藤 昌治
  • 出版社: CCCメディアハウス

あるいは、究極に頭がいいのは、かつての「ガキ使トーク」での松本人志さんのように、質問に対して、キャッチコピー的に「それは○○ですよ」とまず答えてしまって、あとから問いとその答えとを結びつける解釈をつくり上げる、ということかもしれませんね。いや、実際にそんな創作論ってのもどこかにあるのかな。どなたかご存じの方は教えてください。

というわけで、次に読もうかと考えてるのはこれです。このチョイスを見るかぎり、やっぱりあたまのわるさはいぜんとかわってないんじゃないかな、とおもいました、まる。

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自分を天才だと思える本 ― HEAD FIRST

  • 作者: トニー・ブザン
  • 出版社: きこ書房