定額聴き放題サービスの普及でアルバムが復権すると予想してみる

やわなべです。

先日サービス終了したソニー音楽配信サービス、MusicUnmitedについては、さんざん、愚痴、泣き言、恨み節を重ねてまいりました。

Sony Music Unlimitedが終了

今見たら、シェアもしてないのにfacebookのいいねがついてますね。ふぇーすぶっくの皆様はこんなポエミーなエントリーがお好みなんでしょうか。

まあアンリミについてはもうこれ以上何も申しませんが、困ったことに数ヶ月間の聴き放題サービスの利用によってですね、

アルバム単位で音楽を聴く、という昔ながらのスタンスが復活してしまった

んですよ。

アンリミを使い出した当初は最新ヒットチューンの曲を、ランキングとかから引っ張ってきて自分なりのプレイリストを作ってたりしてました。

が、苦心して集めて作ったはずの「オレオレプレイリスト」、何度か再生するとすぐに飽きてしまう。代わりにプレイリストの曲が入ってるアルバムを聞くと、そっちの方がリピート再生率が高い。楽曲単位で聞く楽しみよりも、アーティストが構築した10数曲からなるアルバム作品を世界観として楽しむ方向にシフトしたんじゃないかな、と思います。

で、これは私限定のことなのか、それとも他の人でもそういう傾向があるのか、ちょっと調べみました。

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サブスクリプションが増えるとアルバムが聴かれる

ドンズバな資料を公開されていたのが「レコ協」こと日本レコード協会です。毎年「日本のレコード産業」というレポートをアップされていて、2015年版の資料もPDFで公開されています。その中に、デジタル音楽配信の売上金額の、タイプ別の比率の推移を示すグラフがありました。

(参考)一般社団法人 日本レコード協会|発行物

2011年の音楽配信では、シングル曲の売上が63%、アルバムの配信売上がたった5%だったのが、だんだんアルバムの売上比率が増えてきて、2014年は19%と3年前の約4倍となっています

この動きの元になった要因を示すのが次のページにあった「有料音楽配信売上実績推移」の表。


(引用は、上のグラフと同じPDFから)

この表は、どういう経路で売上が上がったかの年別の推移を示しているんですが、注目したいのは赤枠で囲った部分。上の円グラフと同じ2011年から2014年にかけてのスマホ向けのサブスクリプション型(購読型)の急激な伸びです

サブスクリプションによる売上金額は全体としてはまだまだ低く「サブスクリプション型で売れば儲かる」という状況ではまだないでしょう。そんな状況なら、アンリミがこんなあっさりサービス終了するわけないですしね。

ただ、上のグラフとあわせると、私の音楽スタイルの変化同様、

サブスクリプション型のユーザーはアルバム単位で聞く

という傾向が、私以外にも当てはまる傾向がある、といえるんじゃないでしょうか。

CDよりもアルバム体験の継承を

売上の落ち込みに悩む音楽業界からは「CDが売れない」という声をよく聞きますが、プレイヤーも、売ってるところもないわけだし、もう今後CDの売上げが復活することなんてないでしょ。

それよか問題は、アーティストがひとつの世界観として時間をかけて作りこんで発表する「アルバム」という文化が廃れてきてることじゃないでしょうか

せっかく発表しても、iTunesなどで、切り売りの1曲1曲ずつしか買わないユーザーが多いわけです。それでもまだ買うだけマシで、数分くらいの体験消費でいいならと、多くの人がYoutubeのプロモビデオを見るだけで済ますわけですよ。

おそらく若い人にはもう「アルバム単位で音楽を楽しむ」なんて文化がまったく理解できないんじゃないでしょうか。CDという媒体の衰退よりもよっぽど深刻じゃないかと。

そんな中、上のグラフが示すように「定額制の聴き放題型が増えるとアルバム単位で聴くユーザーは増える」というのは、音楽業界にとっては朗報なんじゃないかなと思うんですが。

CDレンタルも虫の息

ちなみに、アンリミが終了して、バーチャルなアルバムライブラリがごっそりなくなってしまった私がその後どうしたかというと、TSUTAYAに行ってCDをまとめてレンタルするという行動でした。

TSUTAYAでCDレンタルなんてするの5年ぶりくらいですよ。もちろん会員証もとっくの昔に失効してたんで作り直し。いかに「アルバムを聴く」という習慣が廃れてたかってことですよね。

ただ、CDレンタル業界も同じレコ協のレポートにあるように、だんだん数が減っています。


(参考)一般社団法人 日本レコード協会|調査・レポート

ローカルネタですが、大阪の観光スポットで有名な道頓堀の戎橋(タイガースが優勝したら川に飛び込む人が出るところ)の角に昔から5階建てのでっかいTSUTAYAがありまして、去年だったか、大々的にリニューアルしたんですよ。

で、つい最近気づいたんですが、その際にCDレンタルのフロアが丸ごとなくなってたんですね。てか、今回アルバム意識が復活するまで全く気にもなりませんでした。

で、別の店舗に行ったらそこももはやCDレンタルする人は少ないんでしょう、5枚以上で新作含めても200円/1枚で借りれるようになってました。

このままサブスクリプションが権利問題などで普及しない状況がずるずる続けば、このCDレンタルという行動を取るユーザーもさらに少なくなるんでしょうね。

どうでもいいですが、今回借りたTSUTAYAの店舗では返却予定日の翌日13時まで延滞料金がつかないようでした。それはもはや1泊ではなく2泊なのでは?