Googleアナリティクスの「平均セッション時間」と「平均滞在時間」の違いを理解する

やわなべです。

昨日4月のアクセス集計をしているときに気になったのが、このブログのアクセス解析に使ってる「Google Analytics(グーグル・アナリティクス)」にある「訪問してくれた人が、どれくらいの時間、このサイトを見ていたか」を測る2つの数値、「平均セッション時間」「平均ページ滞在時間」です。

平均セッション時間 「ユーザー」→「サマリー」で出てくる
平均ページ滞在時間 「行動」→「サマリー」で出てくる

3月までは上の「平均セッション時間」の推移をチェックしていたんですが、これと「平均ページ滞在時間」の数値が結構違うんですよ。

これはこのブログの直近30日の数値ですが、3倍近い数字になっててさすがにこれは「どないやねん」と思ったんで調べてみました。

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基本は分母の違い

(公式)平均セッション継続時間 – アナリティクス ヘルプ

Googleの公式のヘルプでは「平均セッション時間」の説明があります。それを読むと「平均セッション時間」を求める式は、

とのこと。一方の「ページ滞在時間」の説明は公式にはなかったのですが、「行動」セクションにあることからPVベースでの数値と考えるとこうではないかと。

で、分子の時間はちょっとおいといて分母を見ると、ここは違いが一目瞭然です。

「ユーザー」セクションのトップにある通り、「セッション数 > PV数」となります。

なぜかというと、ある人がページAを見たあと、関連記事や新着記事からさらにページB、ページCと続けて見た場合、PV(ページビュー)は3、セッション数は1とカウントされるからですね。

が、それを頭において、もう一度滞在時間を見るとなんかヘンです。分母が大きいPVで割った「平均ページ滞在時間」の方が、「平均セッション時間」より小さくなるはずが、逆に「平均ページ滞在時間 > 平均セッション時間」となっています。となると分子の差、なんでしょうか?

1PVごとの滞在時間はとれていない場合の方が多い

結論から言うと分子は同じ(総セッション滞在時間=総PV滞在時間)で、2つの式の相違は分母の考え方の違いから来ています。これを理解するには1PVずつの滞在時間をどう測っているかを理解しないといけません。

たとえば下のような見方をした3人のユーザーがいたとします。

ユーザーAは3ページを続けて見、ユーザーBは2ページ、ユーザーCは1ページだけ見て離れて行きました。これらの行動のうち、時刻が記録されるのは「ページを表示した」というアクションだけです。

例えば、ユーザーAは、1ページ目を5分、2ページ目を3分表示していたことはわかりますが、3ページ目をどれだけの時間表示していたかは、次の行動が残っていないために計測できません

10分かけて3ページ目を読んでブラウザを閉じたのか、1分でリンクをクリックして「やわなべ.net」以外の別のサイトに行ったのか、ページを表示させたまま昼休みに出てしまったのか、次のアクションがないので計測できないんですね。

同様にユーザーBは2ページ目の表示時間が、ユーザーCに至っては 12:00に表示した、ということしかわからず、その後の行動は全く計測されません。

上の2つの算式の分母になっている表示時間というのは、そもそも、それぞれのユーザーの離脱前の最後のページの表示時間が欠落しているわけです

2つの違いは、離脱をカウントするかしないか

「平均セッション継続時間」の式に戻ると、今見た計測できない離脱ページの表示時間を除いた合計時間を単純にセッション数で割った数字、となることがわかります。

離脱率が大きい(直帰率が高く、セッションとPVの差が小さい)サイトの場合、滞在時間がゼロでセッション数だけカウントされるケースが多くなる(分母が大きくなる)ので、割り算の結果が小さくなってしまうんですね。

一方、「平均ページ滞在時間」の算出式については、分母のPV数に各セッションの離脱ページ分のPV数をカウントしていないと思われます。つまり、「平均ページ滞在時間」を求める式は正確には

ということ。

離脱したPVを除いたPV」って一見、計算が難しそうですが、よく考えて見れば実は簡単です。

どんなセッションであれ、何ページ見ようが最後には離脱するわけですから、離脱回数=セッション数です。つまり、上の式をさらに書き換えると、

となるわけです。(PV合計をgとしてみました)

検算してみましょう

上の仮定が正しいかどうか、検算してみましょう。アナリティクスの画面で見た当ブログの直近30日の数値はこれです。

まず「平均セッション時間」の算式から、離脱PVを除いた総滞在時間(=bおよびe)を計算します。これは、「a かける c」つまり、セッション合計と平均セッション時間の秒数をかけると求まりますね。

一方、分母は、離脱回数を除いたPV数つまり

(PV−セッション)で簡単に求まります。分子を分母で割ると、

177秒=2分57秒ということで、アナリティクスの画面で見た「平均ページ滞在時間」の数字と一致しました。たぶんこの理解で正しいと思います。

どちらを指標として見るべきか

当サイトのように離脱率の高い(セッションごとの閲覧ページ数が少ない)サイトの場合は、「平均セッション時間」への誤差が大きくなるので、「平均ページ滞在時間」で見たほうがいいでしょう。

ただしこれでも滞在時間を計測できているのは 100% – 離脱率、このサイトの例だと、わずか2割強のアクセスしか計測できていないということになります。まあ、精度を上げるためにももっと多くのページを見てもらえるよう頑張れ、ということですね。

これ、3月に出たばかりの本ですが、用語の説明から、何を測定するのはどうすればよいかが簡潔な逆引きでわかりやすかったです。ここで見た2つの滞在時間についても説明がありました。私は電子書籍で買ったんですが、紙版を座右に置くほうがよかったかな、とちょっと後悔しています。