【モヤモヤ】大阪住民投票が反対多数で都構想実現せず【モヤモヤ】

やわなべです。

大阪市を解体して特別区を設置するための住民投票が行われ、反対多数で否決されました。意外だったのは否決が決まった瞬間から、大阪以外の方含め、ネットで反対決定を憂うような意見が数多く見られたこと。てか、みんな本当に興味あったのww?

まあ、上のグラフを見れば、毎回選挙ごとに出てくる「マジョリティである保守的な高齢者層の意志で未来につながる改革ができない」というテンプレ的反応をしたくなる気もわからないではない。ただねぇ、中の市民からすると、そんな単純なものでもなかったんですよ。

実は、私自身は、期日前投票で反対票を投じました。理由は以前書いたこれです。

橋下氏が本当に廃止したかったのは役人連中と市議会、周辺の利権構造だったと思うんですが、それをプランとして落としこむ際に「二重行政の廃止」ってのをお題目に据えたがために、「じゃあ、それが解消して削減できるコストはいくらだ、逆に増えるコストもあるだろう、それはいくらだ。プラマイなんぼやねん」みたいなゼニ勘定の問答に追いやられてしまった点が敗因のひとつではないかと

で、その回答として準備組織が出した試算は、がんばって好意的に読もうとしても賛同するにはちょっと難しいものでした。(上のエントリーで、特別区設置による収支改善計画を会社経営にたとえたくだりを読んでいただければ幸いです)

もちろん、維新の会は、行政コスト削減に加え、交通インフラの整備プランなども提示していたわけですが、2重行政と関係のない民営化案が入ってる点はおいとくとしても、道路や地下鉄の延伸、現在の行政サービスの質の維持などで、それによって大阪への人口流入や企業の本社移転が増えるような成長イメージが抱けるようなインパクトはなかったです。

要は、投票の対象だった協定書ってのは、良くも悪くも方便にすぎなかったんじゃないでしょうかね。おそらく橋下氏も2重行政なんかより、役所や市議会や周辺の利権構造こそが取り除くべき一番のガンであり、それを除去しないと何も始まらない、という意識が強かったんじゃないかと思います。

じゃあ、仮にその利権構造がなくなって、税金が今の府レベルでより効率的に使える状況になったとして、それをどの成長分野に投資するの?、という話になったときに、組織替えによるメリット以上のビジョンの提示にまでは至らなかったのではないかと思います。あるいは、そうしたビジョンが描けないくらい、今の大阪の疲弊、衰退がすでに進みすぎているということなのかもしれませんが。

方便にすぎなかった協定書の内容は、正直お粗末なものだったと言っていいと思います。が、そんな投票に200万以上の住民の66%を駆り立て、ほぼ賛否拮抗というところまで持っていった橋下氏の手腕は素直にすごいと思いました。今後は直接大阪の治政にかかわることはないのでしょうが、数年後、普通に国政の場で復活してそうな気もするんですがねぇ。個人的には、年末の首長選挙までに内部暴露本でも出してほしいものですが。

結果論になりますが、本当に市の解体をターゲットにしたかったのであれば、サッカーのPK戦みたいな住民投票に持ち込まれる前に、独裁カラーを少し控えめに、面従腹背の精神で議会や役人の根回しにつとめた方がよかったんじゃないでしょうかね。あとは国政に打って出るのがやや尚早だったかな…あのあたりの迷走で「やっぱ維新あかんわ」と見限った人も多そう。

ともあれ、大阪市民は派手なことやって盛大に沈没するより、地味なジリ貧をチョイスしたということです。賛成、反対いずれにしても、バラ色な選択肢なんてなかったんですよ。