マイナンバー制度に備えて、ネット証券口座は2015年中に開設しといたほうがいいんじゃないかな

やわなべです。

国勢調査のインターネット調査のID・パスワードがカジュアルに送付されてることも話題ですが、10月からは、いよいよマイナンバーカードの発送が始まります。

バレたところでたいしたことない国勢調査の回答用IDとは違って、今度はさすがに全部、郵便書留で送るらしく「やれんのか」という声も多々。

マイナンバーに関しては、それ以外にも様々な議論がありますが、とりあえず、手前でやれることでやっといたほうがいいことってなんかあるかなー、と考えた結果、、、ネット証券口座の開設かなー、と。

ちょっと結論までまわりくどいかもしれませんが、考えた順番に書いてみます。

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マイナンバーで所得の補足率ってホントに上がるのか?

マイナンバーは汎用的な仕組みなんで、いろんな使い方ができます。


(参考)「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ」(PDFファイル)

6月に発表された政府の「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ」を見ても、「あれもできる、これもできる!」と、ベンチャー起業前夜の若者の脳内みたいになってます。


(図:ついに来る!国民の共通番号制度「マイナンバー」のすべて – [3]国・地方にIT調達の試練:ITpro )

このITProのページの図解がわかりやすかったんですが、マイナンバーのシステムって、個人情報を含むデータベースに「マイナンバー」の項目を追加し、新設される照会中継システム(情報提供ネットワークシステム)から権限をもらえば、他システムとの相互照会ができうるものなんですよね。

なんで、「将来的にマイナンバーと連携します、できます」と言うだけならどんなシステムでも言えそう。軽減税率の還付にいきなりマイナンバーカードの活用案が出てきたのなんてその典型かと。

ただ、その最大の利用目的が社会保障&税当局による、国民の所得状況の正確な捕捉にあることは、まあ間違いないところでしょう。

所得税も住民税も健康保険料も厚生年金保険料も、その支払い額は、前年稼いだ金額から算出されるわけです。が、勤務先の企業の手続きによってお給料の額が税務署に筒抜け状態であるサラリーマンと比べて、稼ぎを自己申告する自営業者や農業、水産業の方だとごまかせる余地が多いという問題があります。

その捕捉率の割合からよく「トーゴーサン(10:5:3)」とか「クロヨン(9:6:4)」とか呼ばれるわけですが、サラリーマンからすれば、

名前つけてる場合じゃねぇだろ!!

って話ですよね。さらに言えば、サラリーマンは、お給料がお上に筒抜けなだけじゃなくて、本人が受け取る前に税金差っ引かれた上で支払われる、という理不尽を強制させられてます。個人的には、安保関連法案の行方なんかより、こっちの方を怒る人がもっといてもいいと思うんですが。

サラリーマン諸氏におかれましては、今以上に当局に捕捉されて困るケースはあまりないのですが、かといって自営業者らも、マイナンバー制度が始まった来年時点では、特に状況は変わらないのかなと。

せいぜい、次回提出する申告書類に「マイナンバー」の欄が増えるんで、そこに番号書くだけでしょう。稼いだ額が自己申告に基づく点は従来と変わりませんし、税務署がそれを確かめうる手段も当面変わりはありません。

当局が本当にしたいことは「資産状況の把握」であって、マイナンバーのキモは個人の資産情報とのひも付けがなされた以降にあるでしょう。具体的には、

・固定資産台帳へのマイナンバー情報のひもづけ
・金融口座へのマイナンバー情報登録のひもづけ

の2つ。

ただ「あれもできる、これもできる」と浮かれ気味な先のロードマップを見ても「固定資産」や「銀行」の文字がないんですよ。

唯一、「オンラインショッピング、オンラインバンキング、ネット証券の認証に活用」という項目が2016年1月のスタートラインに書かれてる以外は。

マイナンバーと資産情報のひも付けが唯一明言されてるネット証券

先も書いたように「マイナンバーと結合します、できます」と、わりと気軽に言える状況にあって、本丸である資産情報へのアクセスへの言及に慎重なのは、やはり国民の感情的反発を恐れて、というところがあるのかもしれません。

今のところ銀行口座とマイナンバーの連携に関しては「数年後に、任意で」との見解が示されていますが、自ら望んで連携させる人なんていないわけで、「年金や生活保護の受給口座へのマイナンバー開示の義務付け」から始まって、「住宅ローン契約時にマイナンバー提示必須」「新規口座開設時にマイナンバー提示必須」のように、徐々に広がっていくものと思われます。

そんな中で、2016年1月から、とはっきりと書かれてるのが上で書いた「オンラインショッピング、オンラインバンキング、ネット証券の認証に活用」の項目です。

といっても現状、オンラインショッピングやオンラインバンキング分野の企業からマイナンバーに関する公式アナウンスはないのですが、ネット証券各社に関しては、こぞって2016年1月以降、新規口座開設時のマイナンバー提示が必要とのアナウンスを早々に発表しています。

SBI証券


(参考)SBI証券(旧SBIイー・トレード証券)-オンライントレードで株式・投資信託・債券を-

楽天証券


(参考)楽天証券 | 2016年1月から、制度が大幅改定!マイナンバー

マネックス証券


(参考)マイナンバー制度がはじまります。(2015年7月3日)/マネックス証券

松井証券


(参考)2016年から制度改定!新たなサービスもはじまります – サポート|ネット証券/株・先物・FXなら松井証券

野村證券や大和証券といった大手からはまだ公式アナウンスがないようなので、まずはネット専業の業者から義務付けってことなんでしょうか。

「認証に活用」と言っても、それらネットサービスを使う場合のログイン認証のことではなく、アカウントを開設する際の本人認証、なりすまし防止としての活用ということでしょう。

現状、これらネット証券のアカウント開設時に提示する身分証明書がマイナンバーで代用できるということなんでしょうか。なりすましのリスクは変わらない気もしますが。

実際には、2016年1月時点で「まだカード届いてないぞ」という人もいるでしょうから、証券各社もしばらくは例外的対応が必要になるでしょう。

また、開設時にマイナンバーを提示した口座に対して、税務署から、前年売買益の照会が来る、なんてことも、すぐにはないかな、と。資産情報へのアクセスには当局もかなり慎重になるはずなんで、システムが軌道に乗るまでは、よほど確度の高い悪質な脱税案件でもないかぎり、うかつに照会かけられないでしょう。

2017年まではマイナンバー参照履歴は確認できない?

国民が自分のマイナンバーの照会履歴を自分で確認するための「マイナポータル」というサービス提供が予定されていますが、そのリリース予定は2017年となっていて、それ以前に自分のマイナンバーの照会履歴をどう確認すればいいのかはわかりません。

おそらく、政府、国民含め、関係者すべてが手探りな状態がしばらくは続くと思うので、我々にできることとすれば、その間、変なもらい事故を避けるためにも、2016年中は、なるだけ(特に勤務先以外の民間企業に)マイナンバーの開示はしないほうがいいかな、と。

そう考えると、近々ネット証券口座の開設予定があるのであれば、なるだけ2015年中に開設しておいた方がいいだろうな、、と思うわけです。(ここまで長かった)

ちなみに、マイナンバー導入が決まってから「マイナンバー関連銘柄」としてNTTデータ等のシステムベンダーなどが注目されてるみたいですが、個人的には不祥事に対するコールセンター需要の増加でトランスコスモスあたりに注目してたりします。

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週刊ダイヤモンド 2015年7/18号 [雑誌]

  • 作者: ダイヤモンド社
  • 出版社: ダイヤモンド社