2015年読んでよかった本11冊

やわなべです。

2015年は読書量は例年とそう変わらなかったものの、わりと意識して、このブログに感想文を書くようにしたこともあって記憶に残ってる本が割りと多い年になった気がします。

中でも印象深かった11冊を、自分なりに分類して紹介したいと思います。

スポンサーリンク

密かに大事なものが消えつつある

テーマは違えど、「注意して観察してみたら、大事なものが消滅しつつあるよ」ということを教えてくれた2冊。

「6度目の大絶滅」エリザベス・コルバート

「6度目の大絶滅」販売ページヘ

6度目の大絶滅

  • 作者: エリザベス・コルバート
  • 出版社: NHK出版

人間がかつてない速度で地球上を移動するようになり、その余波で、長年かけて築かれたローカル生態系があっという間に崩壊していく様子を数多く報告する本。悪いやっちゃなあ人間ってやつは。

【読書感想文】「6度目の大絶滅」エリザベス・コルバート

「オオカミの護符」小倉 美惠子

「オオカミの護符 (新潮文庫)」販売ページヘ

オオカミの護符 (新潮文庫)

  • 作者: 小倉 美惠子
  • 出版社: 新潮社

自然と密接に生きてきた日本人は自然を緻密にメンテナンスする仕組みを作りそれを代々継承していた。それら山村部の活動と都市部とを信仰のネットワークが結んでいた。これも共同体や信仰が希薄になるにつれ、手入れされた自然が失われている。

こうした点を考慮しない地方再生論なんて全然意味ないんじゃね、と感じますね。

これからの戦争、どうなってしまうん?

日本では安保関連法案改正の動きに注目が集まりましたが、最新の戦争の現場は、企業の経費削減同様に、ITの導入による無人化、安い労働力へのアウトソーシングという、新たなステージに移行しています。

「無人暗殺機 ドローンの誕生」 リチャード・ウィッテル

「無人暗殺機 ドローンの誕生」販売ページヘ

無人暗殺機 ドローンの誕生

  • 作者: リチャード ウィッテル
  • 出版社: 文藝春秋

色んな意味でブレイクした「ドローン」。この本は「無人機で戦争を遠隔操作できたらいいよね」という壮大な構想が現実になるまでの紆余曲折を描いてますが、やっぱり「これあかんのとちゃうか」という思いは拭えません。

「無人暗殺機 ドローンの誕生」 by リチャード・ウィッテル

「戦場の掟」スティーヴ ファイナル

「戦場の掟 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)」販売ページヘ

戦場の掟 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 作者: スティーヴ ファイナル
  • 出版社: 早川書房

こちらは、派遣労働者に戦争の3K仕事を押し付けてる現状を暴きます。彼らも大変だけど、現地の人ホント可哀想。

読んだ本「戦場の掟」(スティーブ・ファイナル)

ちっちゃな国家の生存戦略

今年はいろいろ小国の歴史の本を読みました。戦後、事実上米国の占領下にあった日本もまた、大国の動向を伺いながらしたたかに生きぬいた過去があります。ギリシャ危機も今年でしたねぇ。

「小説琉球処分」大城立裕

「小説 琉球処分(上) (講談社文庫)」販売ページヘ

小説 琉球処分(上) (講談社文庫)

  • 作者: 大城 立裕
  • 出版社: 講談社

「小説 琉球処分」沖縄の日本本土に対するアンビバレンツの歴史を知ろう

「日本占領史 1945-1952」福永文夫

「日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄 (中公新書)」販売ページヘ

日本占領史1945-1952 - 東京・ワシントン・沖縄 (中公新書)

  • 作者: 福永 文夫
  • 出版社: 中央公論新社

「日本占領史 1945-1952」

「物語 近現代ギリシャの歴史 – 独立戦争からユーロ危機まで」村田 奈々子

ドラマ化しにくいギリシャ独立物語「物語 近現代ギリシャの歴史」(村田奈々子)

「物語 タイの歴史」柿崎一郎

「物語タイの歴史―微笑みの国の真実 (中公新書 1913)」販売ページヘ

物語タイの歴史―微笑みの国の真実 (中公新書 1913)

  • 作者: 柿崎 一郎
  • 出版社: 中央公論新社

最近のバンコク旅行の飛行機の中で読んだ本。ベトナム、ビルマといった中での勢力争い、そしてそれらが帝国主義で西洋に組み入れられる中、うまく立ちまわった強かさもさることながら、「クーデターで前政権の決めたこと全部リセット」という手段が常套化してる奇妙な現代史も読みどころです。

難しい問題に向き合うヒント

「世界はシステムで動く」ドネラ・メドウズ

いろんな概念が出てきますが、要は取っ掛かりが見えないような問題を構成する要素を洗い出し、要素間の関係をモデル化しようということで、ソフトウェアを作るシステム屋さんがやってるアプローチと基本は同じですね。まあ、大規模なシステム構築が失敗することが多いように、実際にやろうとすると難しいんでしょうけど。

『世界はシステムで動く』(ドネラ・メドウズ)を読んだ。問題解決へのアプローチになるのか?

「HARD THINGS」ベン・ホロウィッツ

「HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」販売ページヘ

HARD THINGS 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか

  • 作者: ベン ホロウィッツ
  • 出版社: 日経BP社

この本、サブタイトルは「答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか」なんですけど、前半で披瀝される著者の苦難のエピソードがエグすぎて「結局、問題に向き合い続けようとする意志力が重要なんだな〜」とかいう小並感しか出てきませんでしたよ。というか、起業家に必要な資質って、目的に立ちはだかる問題に向き合い続けるメンタルだけなのかも。

そして、今年読んだ中で一番よかった本は

これ。

「諏訪の神」戸矢 学

「諏訪の神: 封印された縄文の血祭り」販売ページヘ

諏訪の神: 封印された縄文の血祭り

  • 作者: 戸矢 学
  • 出版社: 河出書房新社

よくあるミステリータッチの古代史謎解き本を凌駕する圧倒的スケール。読んでて本当にスリリングでした。

いちいちブログに書いてないですが、この後、著者の別の著書や関連書籍を手当たり次第に読んで、かなり古代史詳しくなりましたよw

「諏訪の神」2016年の諏訪大社の御柱祭前にぜひ読んでおきたい1冊

2016年も良い本と巡りあえますように。