noteの個別課金を導入すべきは新聞の電子版だろう

やわなべです。

文章コンテンツの有料プラットフォームのnoteが流行ってるようですね。ブロガーやライターの方が、自分のコンテンツを一部有料化するため、そちらに大移動しているようです。

私も以前から、読者としてアカウントは持っていて、何度か課金してコンテンツを読んだこともあります。今のところ、自分がそこに書く予定はありませんが、文章コンテンツの課金プラットフォームとして、注目が高まってることについては、肯定的に捉えてます。

ただそれが、「これからのコンテンツの流れ」かというと、いや、それは違うだろ、と思うんですよね。

スポンサーリンク

noteのコンテンツ買うのはソシャゲのアイテム課金と同じ

実際に、自分もnoteで100円と値付けされた1000文字足らずの記事をいくつか買って読んでみました。アマゾンのKindleストアでは、同じように自主出版の電子書籍の99円とかで売られてますが、正直、コンテンツの対価としては、noteのコンテンツはそれ以下、「100円でも高いな」というのがホンネです。

ただ、ここからがポイントなんですが、Kindleの99円セールでクズ本つかんだ時のような悔しさを、なぜかnoteだとあまり感じないんですよね。

noteの記事って、書籍に期待する「作品性」や「そこから得られるであろう有用な情報」を期待せずに買うことが多いんですよ。自分がSNSやブログでフォローしている人が、わざわざ有料にしてる文章ってどんなだろう、という好奇心。週刊誌の袋とじを開ける感覚というか、おみくじ感覚に近いと思います。

実際、そこで読める情報は、書籍の価格との比較換算で考えればぜんぜん物足りないのですが、その場合でも「あーハズレだー」くらいのダメージなんですよ。

これあれですよ、ソシャゲのガチャなどのアイテム課金ですよ。課金行為自体に、いくらかのエンターテイメント性が宿ってる。その分、内容に対する評価にあまりシビアにならなくて済むところがあるんじゃないかと。

noteで儲かるのはネット上の戦闘力の高い人だけでは?

そう考えると、すでにSNSやブログで多くのフォロワーを獲得している人が、それなりに儲けることができているってのも納得です。

ある程度ブログやサイト運営をやってる人なら、クリック型の広告収益がPV(ページビュー:サイトの閲覧数)とほぼ比例関係にあることを肌感覚として知っているはず。

noteも同じで、書き手のフォロワーのうち、どれだけがnoteをわざわざのぞきに行き、うち、どれだけが実際の課金まで至るのか、単にパーセンテージの掛け算の問題だと思うんですよ。サイトのPV数やSNSのフォロワー数はネット上の戦闘力そのものですから、有料記事の収益も、ある程度戦闘力に比例して算出できるたぐいのものなのかと。

「なりふり構わないアテンションで有料コンテンツへ誘導、好奇心で課金させるって、それ、いわゆる情弱ビジネスではないか」という意見もあるかもしれません。

はい、そうです。

文章コンテンツに限らず、広い層から多くのアテンションを得ようとすれば、内容の低俗化は避け得ないところがあるわけですからねぇ。販売する内容や手法に違法性がない限り(今後そういう事案も出てくるのでしょうが)、需給が成り立ってるんならそれでいいんじゃね、と個人的には思います。

ただ、この考えが正しいとすれば、noteの売上向上ノウハウなんてものは結局、「人通りの多いところに置いた自販機の売上が高い」くらいのものでしかないわけで、そこから「コンテンツの未来」だの「これからのライター稼業のあり方」だのといった文脈に持っていくのはさすがに無理がありすぎるだろうとは思います。

新聞こそ、このスキームを導入するべき

さて、ここからが本題なんですが、現状、一番この課金スキームを導入すべきと期待してるのは電子版の新聞です。

今、大手新聞社の中で一番こなれている日経新聞の電子版は、無料アカウントを作れば月10本まで無料で読めますが、それ以上は、月4200円の本会員にならないと読めません。

4200円という価格設定が高いかどうかはさておき、無料 or 毎月4200円の二択しかないってのがもどかしい。

仮に、ここにnoteみたいな個別記事課金の仕組みが備わって、無料枠を使いきった人でも追加で100円出せば1記事読めるとかになれば、わりと課金して読む人、いると思うんですよ。新聞記事の1記事の文字数なんて、noteの記事とそう変わらないでしょうし。

noteがんばれ、自分は課金しないけど

その意味でも、noteによるコンテンツ課金の認知が広がり、運営会社の収益が上がり、開発に回せる予算が増え、バックエンドの課金システムや、UIの進化が進めばいいなー、と思ってます。

私個人的には、「出版社による、ちゃんとした企画・編集・校閲のプロセスを経た書籍のコスパが最強」と思っているので、その価値観に満たないコンテンツに投げ銭以上の対価を払うことは今後もないでしょう。

ただ、まともな書籍を書く能力のある人が、その数分の一の労力で小銭が稼げるプラットフォームとしてnoteが機能するようになればいいな、と思ってます。