AppleMusicで手に入る、ヘッドホンで聴くべきアルバム20枚

やわなべです。

たかだか1万円程度のヘッドホン買って以来、毎晩読書しながらAppleMusicに入り浸ってます。我ながら安あがりな人間です。

口コミ一切見ずに、家電量販店でヘッドホン選ぶのが楽しい。趣味にしたい

新譜はもちろん、昔からの愛聴盤も新しいヘッドホンで聞き直してるんですが、こんなときに定額聴き放題サービスのAppleMusicは最強です。もうね、ほんとヤバい。睡眠時間が。今聴いてるアルバムの横に、そのアーティストの新作だとか、よく似たアーティストの作品とかがどんどん出てくるんですよ。DJ感覚でどんどん聴いてたら数時間くらいあっという間に過ぎていきます。

というわけで以下、AppleMusicのラインナップにある中で、ヘッドホンで聞いた時にこそ映えるアルバムを、僭越ながらおすすめしたいと思います。順番は特に意味ありません。だいたいいつもこんな感じで連想、連想で数珠つなぎで聴いてます。

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ヘッドホンで夜通し自分の世界に籠りたい人へのプレイリスト

魅力がすごいよ / ゲスの極み乙女。

2014 / J-Pop

まずは今年頭までは破竹の勢いだった「ゲス乙」です。見かけの小洒落た感じと裏腹にジャズっぽい凝った演奏とのギャップの魅力がすごいわけですが、ヘッドホンだと特にベースの変態さが際立ってよい感じです。

the bed room tape / The Bed Room Tape

2013 / J-Pop

景山奏(Nabowa)さんによるソロ・プロジェクト。iTunesだと「j-pop」と雑にくくられてますが、エロクトロニックにジャズ系やロック風な生音を自在にアレンジしてきて「ゲス乙に通じるところがあるなぁ」と思ってたら、実際ゲスのメンバーといろいろコラボしていらっしゃるよう。Nabowa名義の作品も実験的な感じですがいいですよ。

Making Time / Jamie Woon

2015 / オルタナティブ

一見、耳障りの良いR&B系かなと思わせといて、そこに重厚なドラム&ベースをセンスよくアレンジしてくる、こちらも最近のお気に入りです。地を這うようなビートがヘッドホンだと心地よいです。このジェイミーさん、イギリスの方なんですが、マレーシア系中国人とスコットランドのハーフなんだそうです。

Mezzanine / マッシヴ・アタック

1998 / エレクトロニック

地を這うような、といえば愛聴盤のマッシブ・アタックです。地を這うビートに歪んだギター、不気味なボーカルエフェクトが加わって「この世の終わり」みたいな空気を醸してます。これがアルバムチャートの1位を記録したってんだから英国は本当に懐が深い。なにかイヤなことがあって深海の奥底で「私は貝になりたい」と思った時、これ以上浸れるアルバムはありません。

Overgrown (Deluxe Edition) / ジェイムス・ブレイク

2013 / ダンス

独特な世界観なら、現在私イチオシのジェイムス君を推薦したいです。さっきのが深海なら、こっちは酸素のない宇宙空間を漂ってるようなサウンド。ただ、繊細なボーカルと最低限の音の中に時折、一筋の光明のような神々しさが感じられるところがあるんですよね。やっぱ、ただ者じゃないです。今年出た新譜もいいですが、少し垢抜けた感じもしたんで、この2013年の2作目をセレクト。

Blue / ジョニ・ミッチェル

1975 / シンガーソングライター

女性ボーカルを聴きたくなってきたので大御所ジョニ・ミッチェルの1971年の名盤を。歌声の美しさに癒やされつつも、背筋をしゃんとさせられるような力強さに引きこまれます。40年以上前の作品とは思えない音の良さ。ヘッドホンで聴くと生えるボーカル作品って、音がいいとか、歌がうまい、とかもあるけど「声に力がある人」なんじゃないでしょうかね。いや声量があるとかじゃなくて。

Maria Rita / Maria Rita

2004 / MPB

というわけでボーカル作品をもう一枚。このマリア・ヒタさんはブラジルの国民的歌手エリス・レジーナさんの娘さんで、お母さんに声も似てるともっぱら評判なんですが、その一本芯の通った歌声で、心地よいサウンドなのに、いい意味で「BGMにならない」。ストリングをバックに歌い上げる9曲目なんか聴いてて不思議と泣けてくるんですよ。何歌ってるのかわかんないのに。

Brazil / エベーヌ弦楽四重奏団

2014 / クラシック

ブラジル続きで最近見つけたこれを。(ええ、まだリオ五輪の余韻を引きずってます) パリの音楽院出身のメンバーで構成された楽団ですが、学校でのメンバーそれぞれの専攻はジャズだったそうで、このアルバムもよくある「ボサノバのスタンダードナンバーをクラシカルにアレンジしてみました」的な薄っぺらなものではありません。最初っからボーカルとパーカッション入ってるしな。

Trenta / EDDIE ROBERTS & The Eddie Roberts Quintet

2007 / ジャズ

ジャズ・ファンクバンド「ニュー・マスターサウンズ」のギタリスト、エディー・ロバーツによるおしゃれ作品。そんな古い作品じゃないんですが肝心のギター含め、全体的にちょっとこもったような音作り。これってわざとなんでしょうか。ちょうどこれがジャケット写真みたいなレトロ感を醸してて、単に耳障りのいいフュージョン作品におさまらない効果につながってます。おしゃれな奴はユニクロ着てもおしゃれ、みたいな話でしょうか。

Fly With The Wind (Keepnews Collection) / マッコイ・タイナー

2008 / ジャズ

ジャズには採り上げるべき録音のよい名盤がいっぱいありますが、あえてこれを。マッコイ・タイナーがオーケストラともに挑んだ、壮大な意欲作。シンゴジラのヤシオリ作戦みたいな「やりすぎ感」をも感じる、カタルシスに満ちた作品です。ぶっちゃけ、その壮大すぎる構想に演奏や録音がついていけてないところもあるんですが、ヘッドホンで大きめ音量で聴いて、その隠れた音を小ネタ風に拾っていくのが楽しいです。

CANTELOUBE: Songs of the Auvergne / Netania Davrath

2012 / ヴォーカル

ヤシオリ作戦ですべて出しきった感があるので、清涼感ある「オーベルニュの歌」でお口直し。フランス人のカントルーブさんが、故郷オーヴェルニュ地方の民謡をソプラノ歌曲に編曲したもの。2曲目の「バイレロ」は単品で歌われることも多い名曲で、サラ・ブライトマンさんも歌ってます。このアルバムのソプラノ、ウクライナ人のネタニア・ダヴラツさんは、はじめてこの曲集の全曲録音をした歌手なんだそうな。ジャケット写真はもすこしどうにかならなかったのかと思いますが。

Steve Reich: Tehillim & The Desert Music / Alarm Will Sound, Alan Pierson & Ossia

2011 / クラシック

ソプラノといえば、少し変わり種のこちらを。ミニマルミュージックの大家、スティーブ・ライヒ師匠が旧約聖書のヘブライ語テキストをモチーフにした作品です。ヘッドホンの左右から「カエルの歌」のようなソプラノの輪唱。それがだんだん複雑に多重化していき、そこへパーカッションとストリングが絡んできます。幻想的な境地に思わずチャクラか何かが開きそうになります。

Prokofiev: Piano Concertos No. 1 & 3 / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, クラウディオ・アバド & Evgeny Kissin

1994 / クラシック

ドライブ用のBGMに最もふさわしいクラシック曲はプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番だと常々主張する私ですが、ヘッドホンでもその疾走感を堪能できる作品として推したいです。この曲は鍵盤を強く叩く指の力が必要で、著名なピアニストでも叩ききれてない演奏も多いのですが、このキーシンさんは流石。だてにアフロじゃありません。録音はベストとは言いがたいですが、AppleMusicにある中だとこの盤が最良でした(全部聴いた)

Bach: Complete Cello Suites / ジャン=ギアン・ケラス

2007 / クラシック

クラシックを聴き出すときりがないのでもう1枚だけ。ヘッドホンに映えるのはやっぱ低音、クラシックで低音といえばチェロ、チェロといえばバッハの無伴奏、ってことで、これまたAppleMusicの中にある一番録音がいいのを選びました(全部聴いた)。本当はパブロ・カザルスが迫力のド低音で奏でる「ブランデンブルク協奏曲第3番」を探してたんですが、AppleMusicにはなかったようで。(カザルス演奏のブランデンブルクあるけど、探してたのはこれこれじゃない)

Doolittle / Pixies

1989 / オルタナティブ

静かなチェロ独奏を聴いたあとは反動でロック、それも激しいやつが聴きたくなるものです(断定)。真っ先に浮かんだのはピクシーズでした。1曲目、オーソドックスなロックと思わせといて想定外のボーカルで度肝を抜かれ、2曲目で「あ、こいつら頭おかしいわ(いい意味で)」となる名盤です。今になって聴いてみればニルヴァーナもレディオヘッドのCreepのあのギターもルーツはここじゃん、と思います。

Tin Drum (2003 Remaster) / ジャパン

2008 / オルタナティブ

80年代キワモノアルバム(褒めてます)ということでこちらも。幾度となく聴いてるアルバムですが、いまだに出だしのヘンテコドラムからの流れで笑います。ドラム、ベース、シンセ、ボーカル、すべてが曲者という奇跡の一品。それぞれが主張してくるので、吉本新喜劇なみに濃い作品です。しかもリマスター版で音がよくなってます。

Dig Your Own Hole / ケミカル・ブラザーズ

2003 / ダンス

なぜか上のピクシーズとセットで聴くことの多い、ケミカルブラザーズの2作目。(そのあとZAZEN BOYSというのが定番コース) 同じケミカルでも他の作品ではダメで、いつもこれなんですよね。というわけでこれが名盤なのかそうでないのか、もう私にはわかりません。私は好きにした、君たちも好きにしろ。

Hail to the Thief / レディオヘッド

2016 / オルタナティブ

ロックを聴きだしたら、どっかのタイミングでレディオヘッドのどれかの作品を聴くわけですが、今日はこれです。これがレディオヘッドの中のマイベストかというとそうではなく、来週になったら他のアルバムを推してるかもしれません。自分の中でレディオヘッドは「いよっ、待ってました」な存在です。出てくれたらそれだけで何かが満たされるのです。

空洞です / ゆらゆら帝国

2007 / ロック

そろそろ眠いので締めたいんですが、ここまで来ると「どのアルバムをトリに持ってくるか」で悩むんですよね。というわけで「ゆら帝」のラストアルバムにご登場いただきましょう。作品としても文句なしに素晴らしいですが、単純に音がいい。けだるいサウンドに遠くの方で歌ってるようなボーカルアレンジ、脱力感のある歌詞が、高まりすぎた興奮を鎮静してくれることでしょう。

Blade Runner (Soundtrack from the Motion Picture) / ヴァンゲリス

1994 / サウンドトラック

まだ眠れませんか? そんな方のためにとっておきの1枚を。カルトムービーの代名詞「ブレードランナー」のサントラです。「炎のランナー」「南極物語」も手がけたギリシャの巨匠ヴァンゲリスの作品。環境音楽風なアルバムとしての構成も素晴らしく、精神安定剤、睡眠導入剤として重宝しています。

AppleMusic すごすぎ

もうお気づきと思いますが、途中からヘッドホン関係なく、自分の好きな音楽をただただ並べるだけの糞エントリーとなりました。誠に申し訳ございません。このリストの好みが自分と同じだ、という方は連絡ください。飲みに行きましょう。

一般的にヘッドホンで映える音としては「録音がいい」作品が選ばれやすいようですが、意識しなくても聴こえる音楽を、わざわざ耳に専用デバイスをあて、周囲の雑音をシャットアウトしてまで聴こうとする行為には「心地良いサウンドで楽しもう」という以上の意志があると思うんですよね。自分の場合、そこまでして聴く価値のある音楽というのは「主張の強い音楽=BGMにならない音楽」だと思うわけで、上のラインナップはそんな「主張の強い」音楽を選んだつもりです。

そして、あらためてこれらを常時好きなときに聴けるAppleMusicてのは心底ヤバいな、と感じますね。ただ、音楽聴き放題サービスなら他でもいいかといとさにあらず。実は今年に入って一度、GooglePlayMusicに浮気したことがあったんですが、ラインナップが微妙ですぐにAppleMusicに戻ってきた経緯があります。