Chromeブラウザの拡張機能 Personal Blocklistで不毛な低品質サイト論議とおさらばしよう

やわなべです。

WELQから始まった悪質なキュレーションサイト運営が話題です。自分の写真や文章が勝手にパクられた方々は大いに怒っていいと思いますし、著作権侵害に対する権利者からの申し立てから運営側の削除の指針は、DeNAにとどまらず整備、確立されてほしいなー、と思います。

ただ、この問題のもうひとつの側面だった「低品質問題」、たとえば「肩こりの原因は幽霊かも」みたいな記事が検索上位に出てくることへの憤りには同意しかねる部分もあるんですよね。

そういうのは苦笑とともにスルーすればいいだけで「こんなデマを垂れ流すサイトがある。けしからん」とかSNSで広めるから、ますますアクセスが上がるし検索評価も上がる。ひいては運営者の収益も上がる。

もっといえば、そういう低品質なサイトが上位に表示されるのは、私も含め、検索する側の低品質な情報ニーズがあるからで、ニーズがあるところには広告がつく。もし、今見えてるネットの風景が低品質に感じるとしたら、それは良くも悪くも我々のニーズに最適化された結果だ、といえるわけで。

そうはいっても「またお前か」と言いたくなるサイトが厳然と存在するのは事実です。そんなときにどうすればいいかというと、Twitterで「けしからん」と騒ぎ立てる代わりに、Chromeの拡張機能「Personal Blocklist」を使って静かにブロックすればいいんじゃないかと。

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Chrome拡張機能 Personal Blocklist

Personal Blocklist – Chrome ウェブストア 拡張機能

「Personal Blocklist」はGoogleが提供しているChromeブラウザ向けの拡張機能です。この拡張機能を有効にした状態で、グーグル検索をすると、

ss65551.png

検索結果のひとつひとつに「このサイト、ブロックしますか?」というリンクが追加されます。でそのリンクをクリックすると、即座にそのドメインを検索結果から全排除した内容で検索結果が再表示されます。もちろん次回以降の検索でもそのフィルタは有効です。素晴らしい。

検索結果でなく、今見てるサイトをブロックしたいという場合は、拡張機能のアイコンをクリックすれば、

ss65708.png

同じように「今見てるサイトをブロックする」リンクが出てきます。表示は変わりませんが、次回以降の検索からはしっかりオミットされます。素晴らしい。

あと、そのアイコンを押したときなんですが、

ss65051.png

ブロック指示のリンクの下に、ブロック済みのドメインリストと、ブロック解除・編集へのリンクが表示されます。元に戻すのも簡単ってわけ。

あくまで検索結果に出ないだけで、ブロックしたサイトであっても、ブックマーク経由や、URLを直接叩いた場合は普通に表示されます。また、Chromeのシークレットモードではこのフィルタは無効なので「ブロックは継続するけど、カスタマイズなしの検索順位を見たい」という場合は、シークレットモードに切り替えて検索するといいでしょう。

グーグルさんにお願いしたいこと

シンプルで欲しい機能をピンポイントで用意してくれたグーグルさんには感謝しかないんですが、2つばかしお願いが。

スマホ版Chromeにも同じ設定を反映させてほしい

まずこれ。本当はスマホのChromeの検索結果からでもブロックができればベストなんですが、せめてログイン済みのPC版Chromeで設定したフィルタは、同じユーザーでログインしたスマホ版Chromeの検索結果にも反映させてほしい。

まあ、これは細かい要望なんで対処されなくてもいいんですけど、もうひとつの方は重要です。

ブロック情報をグローバルな品質評価に利用しないでほしい

これ。拡張機能ページの但し書きには、

ユーザーは、Google が品質とサービスの向上のためにこれらの情報を自由に使用することに同意したものと見なされます。

という文言があります。私のブロック情報なんてどう使ってもらっても構わないし、決まり文句的に書いてるだけかもしれないですけど「えー、サイトの品質評価に使う気まんまんなのー」という不安が。

思い出してください。検索し、ブロックする我々もまた低品質なんですよ。低品質がいう低品質判定をうのみにしてたら何が低品質なのかわかんなくなるじゃないですか。

例えば私、内容は特に問題ないけど文章が稚拙だとか構成が気に入らない個人ブログとかブロックしてます。あと、公式の情報が欲しくて検索したときに公式より上に来たサイトを、中も見ずにブロック、とか。

もちろんそれがゴリ押しSEOの賜物である可能性もありますが、まっとうな評価による上位表示なケースの方がはるかに多いでしょう。でも個人的には見たくない。見たくないけど全ユーザーにとって有害だから排除すべきだなんて全く思ってないし、真に受けないでほしい。

あくまでこの機能は名前通りの「Personal」であって欲しいし、できればグーグルさんには「この情報は品質評価には使わないから、ネガティブSEOには効果ないよ」と明言して欲しい。

一時期グーグルの検索結果には「違法性や低品質を報告する」みたいなリンクがありましたけど、しばらくしたら消えましたよね。おそらく、自サイトの順位を上げたい人が、自分より上に来るサイトを内容関係なく報告して、結局、品質判定に使えなくなったんじゃないかと思います。

今回の「Personal Blocklist」も「検索順位の品質評価に効果あるかも」みたいな認識が広がれば、自動化や人海戦術で大々的にネガティブSEOしかける人とか、「このサイトはけしからんので意識の高いみんなでブロックしましょう」みたいなキモい正義感をアピールする人が出てくるでしょう。

そんな経緯でこの拡張機能がなくなってしまうのが個人的に一番困る。

私自身、このブログで500以上記事書いてますけど、訪問者の中には低品質だと感じる人もいるでしょうし、部分的に間違ってたり、内容が古くなった情報もあります。アクセスが少ないから問題が顕在化してないだけで。

同様に「悪質じゃないけど品質に難のあるサイト」なんて山ほどあるし、それら有象無象の個人サイトが、DeNAら大手サイトが排除されることで上位に繰り上がってきたらそれはそれで地獄なんじゃないですかねぇ。

DeNAらキュレーション大手に要請すべきは「掲載する情報の品質に責任を持て」ではなく、「今後なんらの問題が出たときの削除/修正/非公開までの対応指針を明示しろ」だったんじゃないかと。

別に同社を擁護するつもりはないんですが(株も売りそびれたし)、そもそも医療に関わるような情報、それも専門家がちゃんと監修し、エビデンスもしっかりした情報がタダで手に入ると思う方が虫がよすぎるし、それを当然だと考える精神の方がよっぽど悪質で有害だと思うんですけど、間違ってますかねぇ私。