2016年に読んで良かった本ベスト10

やわなべです。

「今年買ってよかったモノ、ベスト10」みたいな記事を書きたかったんですが、振り返ると今年はモノが壊れたとか、なくしたといった縁起の悪いことばっかり書いてて、2つぐらいしか候補がありませんでした。

なので代わりに今年読んだ本のベスト10をまとめることにします。いやー本はいいよね。壊れないから。

なるだけ今年出た新刊から選ぶようにしましたが、いくつか2015年のものや、今年文庫で再刊されたものも含まれます。

それでは、どうぞ。

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【第10位】 『服従』/ ミシェル・ウェルベック

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服従

  • 作者: ミシェル・ウエルベック
  • 出版社: 河出書房新社
  • 発売日: 2015-10-09
  • メディア: Kindle本

展開には物足りないところもあったものの、イスラーム化するフランスというショッキングなテーマに、現実の国際ニュースとシンクロするかのようなタイムリーさ。まるでノンフィクションを読んでるような錯覚に陥りました。

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(読んだ本)服従 / ミシェル・ウエルベック

【第9位】 『昭和天皇は何と戦っていたのか』 / 井上 亮

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昭和天皇は何と戦っていたのか 『実録』で読む87年の生涯

  • 作者: 井上亮
  • 出版社: 小学館
  • 発売日: 2016-07-15
  • メディア: Kindle本

在位中の行動と戦争責任については、今後も賛否が議論されつづけることでしょう。ただ、ひとりの人間として、世界史上これほど重い十字架を背負いながら生きた人物はちょっと他に思い当たりません。異次元の孤独。

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『昭和天皇は何と戦っていたのか』『マイケル・K』ほか今週読んだ本3冊

【第8位】 『仏教思想のゼロポイント』 / 魚川 祐司

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仏教思想のゼロポイント―「悟り」とは何か―

  • 作者: 魚川 祐司
  • 出版社: 新潮社
  • 発売日: 2015-10-16
  • メディア: Kindle本

ブッダの根本教義を論理的に解説しましょう、という気鋭の研究者っぽい野心に満ちた著書。仏教の諸概念をおさえつつ、整然とした論理展開で、この難テーマを納得できる着地点へ導く手腕はお見事。

(感想エントリー)
「仏教思想のゼロポイント」「生きて帰ってきた男」ほか今週読んだ本3冊

【第7位】 『確率思考の戦略論』 / 森岡 毅・今西 聖貴

「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力 (角川書店単行本)」販売ページヘ

確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力 (角川書店単行本)

  • 作者: 森岡 毅
  • 出版社: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2016-06-02
  • メディア: Kindle本

森岡氏の熱量にそそのかされて、どれだけの人がこの専門的な著書を読みこなせたかは疑問ながら、マーケティングの最前線で使える高度な統計メソッドが余すところなく記されています。まあ、このあと統計書4冊読んで補いましたが。

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(読んだ本)「USJを劇的に変えた、たったひとつの考え方」「確率思考の戦略論」/ 森岡 毅著

【第6位】 『タングステンおじさん』 / オリヴァー・ サックス

「タングステンおじさん:化学と過ごした私の少年時代 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)」販売ページヘ

タングステンおじさん:化学と過ごした私の少年時代 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 作者: オリヴァー・ サックス
  • 出版社: 早川書房
  • 発売日: 2016-07-07
  • メディア: 文庫

サイエンスへの好奇心に満ちた少年が自然世界の構造をひとつひとつ驚きとともに学んでいく過程をみずみずしく語ります。そんな彼をバックアップする高い教養と教育心を備えたハイスペックな親族たち。物語も美しいし、彼の目に映る世界もまた美しい。

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「タングステンおじさん」「星くずたちの記憶」ほか、今週読んだ本4冊

【第5位】 『牛を飼う球団』 / 喜瀬 雅則

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牛を飼う球団

  • 作者: 喜瀬雅則
  • 出版社: 小学館
  • 発売日: 2016-03-18
  • メディア: Kindle本

四国の独立リーグ運営を軌道に乗せるまでの物語ですが、真のテーマは地方の過疎問題。理想論だけでは解決しない過疎に対し、野球を軸に、時に奇抜なアイデア交えながら、真摯で現実的に取り組もうとする記録。

(感想エントリー)
(読んだ本)牛を飼う球団 / 喜瀬雅則

【第4位】 『太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで』 / イアン・トール

「太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(上) (文春e-book)」販売ページヘ

太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(上) (文春e-book)

  • 作者: イアン・トール
  • 出版社: 文藝春秋
  • 発売日: 2016-03-25
  • メディア: Kindle本

「太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(下) (文春e-book)」販売ページヘ

太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(下) (文春e-book)

  • 作者: イアン・トール
  • 出版社: 文藝春秋
  • 発売日: 2016-03-25
  • メディア: Kindle本

膨大な資料やインタビューから、太平洋戦争の客観的かつ包括的な戦史を残そうというプロジェクト第2部。1942〜44年の期間の日米両軍の個々の戦略、戦闘について、冷静な分析・検証を展開していきます。もっとも、もうこの時期の日本軍の戦略は、まともな分析に値しなくなってて哀しいですが。

(感想エントリー)
『太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで』『コンカッション』ほか、今週読んだ本4冊
『空の旅を科学する』『太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで(下)』今週読んだ本2冊

【第3位】 『宇宙はもつれでてきている』 / ルイーザ・ギルダー

「宇宙は「もつれ」でできている 「量子論最大の難問」はどう解き明かされたか (ブルーバックス)」販売ページヘ

宇宙は「もつれ」でできている 「量子論最大の難問」はどう解き明かされたか (ブルーバックス)

  • 作者: ルイーザ・ギルダー
  • 出版社: 講談社
  • 発売日: 2016-10-19
  • メディア: 新書

科学史という観点で見るとキワモノかもしれませんが、量子論に取り組んだ物理学者たちの書簡・手記を読み漁り、まるで目の前で見たかのような描写で、アインシュタインやボーアらの会話を映画のように再構築しようと試みる、ものすごい労作。

(感想エントリー)
『宇宙は「もつれ」でできている』『観察力を磨く 名画読解』ほか今週読んだ本4冊

【第2位】 『人間さまお断り』 / ジェリー・カプラン

「人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き」販売ページヘ

人間さまお断り 人工知能時代の経済と労働の手引き

  • 作者: ジェリー・カプラン
  • 出版社: 三省堂
  • 発売日: 2016-08-11
  • メディア: 単行本

AI技術の研究職から転じてベンチャー起業で財も築いた著者が、隠居老人風にAI化の未来が導くディストピアを淡々と語ります。「ロボットvs人間」という構図より、AI技術を使って富を独占する人間とそうでない人間との格差こそが問題、という指摘は鋭い。

(感想エントリー)
「人間さまお断り」「 御嶽山噴火 生還者の証言」ほか今週読んだ本5冊

【第1位】 『脳外科医マーシュの告白』 / ヘンリー・マーシュ

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脳外科医マーシュの告白

  • 作者: ヘンリー・マーシュ
  • 出版社: NHK出版
  • 発売日: 2016-06-25
  • メディア: Kindle本

脳外科医という特殊な立場から見た境地をヒューマンで飾り気なく語る告白に、仕事観、人生観、人間観、倫理観らがガンガン揺さぶられます。手術が成功すれば神のように尊敬される自分自身をユーモアで茶化し、返す刀でNHS(イギリスの国民保健サービス)もイジって笑いに持ってく文章の巧さ。なんとこの人、もともと文系なんですね。

(感想エントリー)
「脳外科医マーシュの告白」「ゲーム理論の力」ほか今週読んだ本4冊

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こちらからは以上です。今年は電子版があっても、あえて紙の書籍で読むことが多かった気が。