「いきと風流」「系外惑星と太陽系」他ここんとこ読んだ本4冊

やわなべです。

先週、2回目の確定申告を終えました。去年書いた自分のメモがあったのと、証券口座を特定口座にしたことでわりと楽勝でした。

実はこの読書メモも年末に今年読んだ本をまとめる時のために書いてるようなもんで「過去読んだ時に自分がどう感じたか」とかどうでもいいんですよね。

てか「自分はこう思う」というスタンスの文章って、本であれブログであれ、たいてい読む価値ゼロですよね。

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いきと風流 / 尼ヶ﨑 彬

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いきと風流

  • 作者: 尼ヶ﨑彬
  • 出版社: 大修館書店
  • 発売日: 2017-01-17
  • メディア: 単行本

日本人の美的感覚の変遷を、万葉集の時代から江戸期の俳諧の美学まで俯瞰しようという内容です。最初にキーワードになるのは「風流」で、その意味するところは時代によって揺らぎます。当初、色恋のゲーム的なやりとりを含めた宴席での振る舞いぶりが評価されたのが、転じて教養や芸術の修練を要するものとなります。次第に武人による蕩尽的な婆娑羅趣味から、それを否定するかのような茶の湯が流行り、、やがて「風流」が「俗」へと回帰していくといった流れが語られます。

日本に限らず、時の流れによる流行の移り変わりはあるでしょうが、決定的に違うと感じるのは、江戸期に入り、一般層である町人がプレイヤーとして参加するようになってからですね。この時代の「いき」は過去の「風流」とは違ってその解釈が複雑です。これは文化の成熟というより、参加するプレイヤーが増えたことによって、その優劣の解釈も多様化したからなんじゃないかな、と。

系外惑星と太陽系 / 井田 茂

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系外惑星と太陽系 (岩波新書)

  • 作者: 井田 茂
  • 出版社: 岩波書店
  • 発売日: 2017-02-22
  • メディア: 新書

先週系外惑星に関するNASAの発表があったばかりのタイムリーすぎるタイミングで出た新刊。1995年以降、惑星の発見が相次いでて、恒星の10-20%がハビタブルな惑星を持つ可能性があるんだそう。てか、それまで太陽系モデルを暗黙的な前提としすぎていたのが見つからなかった要因でもあるようです。例えば、太陽と水星の距離よりもっと近いところに大きな惑星があるケースが多かったり、恒星の自転と逆向きに公転する惑星があったりする。現在はそうした発見済みの惑星のパターンをから、これまで太陽系モデルで構築していた、惑星形成の理論を作り直している状況なんだそうな。

ただ、まだまだ観測精度は高くないんで、NASAの発表にあった「ハビタブル」か否かの判断も、あくまで水が存在しうる温度環境にあるかどうか、に過ぎず、ハビタブルという語感から「地球的生命体が生存しうる環境」と早合点しない方がよさそうです。

スタートアップ大国イスラエルの秘密 / 加藤 清司

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スタートアップ大国イスラエルの秘密

  • 作者: 加藤 清司
  • 出版社: 洋泉社
  • 発売日: 2017-01-26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

著者はイスラエルのスタートアップ企業と日本企業とのブリッジ的な仕事をされてる方で、スタンス的には自身のビジネスのPR的なところもあるでしょう。シリコンバレーに迫る勢いで大企業らの注目と資本を集めるイスラエルの要因には、徴兵制によって、エリート層の若者が最先端の軍事技術の職場体験を得られることや、スタートアップのバイアウトの際、買収金額の1/10を国庫に納める制度があことで、官民含めたエコシステムとして機能しているところが大きいようです。

洞窟オジさん / 加村一馬

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洞窟オジさん

  • 作者: 加村一馬
  • 出版社: 小学館
  • 発売日: 2015-09-25
  • メディア: Kindle本

NHKでドラマ化されてたのが、最近再放送されてたを見て面白かったので読んで見ました。戦後すぐの時代、貧家から家出した少年が山の洞窟でサバイバル生活をしながら平成の時代まで生きていた、というシンプルですが驚きの述懐です。あまり饒舌では語り口から、彼の思考や判断に野生動物のそれに通ずるものを感じます。あと、根本的に人間不信を拭えないことも。終盤、年老いてから社会復帰に苦労する様子が描かれますが、もっと彼のサバイバルスキルをそのまま活かせる職もありそうな気がするんですけどねぇ。