「遺伝子は、変えられる。」「女の機嫌の直し方」ほかここんとこ読んだ本4冊

『遺伝子は、変えられる。』 / シャロン・モアレム

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遺伝子は、変えられる。――あなたの人生を根本から変えるエピジェネティクスの真実

  • 作者: シャロン・モアレム
  • 出版社: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2017-04-20
  • メディア: 単行本

不変で運命的なイメージが強い遺伝子が実は後天的にカジュアルに変わり、しかもその変化が子孫にも遺伝する、という驚愕の内容です。遺伝子の変異は思っている以上に多様性があって頻度も高く、たった一つの遺伝子の違いで難病を抱えることになりうるんだなぁ、と。著者は非常に博識で幅広いエピソードを交えて饒舌に展開するんですがやや冗長、散漫な印象。もう少し編集者が手綱を締めればもっといい本になれたのに。

『女の機嫌の直し方』 / 黒川 伊保子

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女の機嫌の直し方 (インターナショナル新書)

  • 作者: 黒川 伊保子
  • 出版社: 集英社インターナショナル
  • 発売日: 2017-04-07
  • メディア: 新書

脳の性差がテーマですが、AI研究に取り組む女性としての視点からの解説がとにかくわかりやすい。特に左右の脳の連携の多寡が性差のキモである点が理解できましあ。随所に著者自身が、父、夫、息子と身近な男性との間で感じたすれ違い事例が出てくるんですが、強い自我を持つ少女期の娘に対して男性である父が取るべき態度ととして事例的に紹介される著者のご実父のエピソードが拍手もの。

『誰がアパレルを殺すのか』 / 杉原 淳一

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誰がアパレルを殺すのか

  • 作者: 杉原 淳一
  • 出版社: 日経BP社
  • 発売日: 2017-05-25
  • メディア: 単行本

タイトルの「殺す」ってのはジャーナリストが好きな陳腐な表現で、そこまでインパクトのある内容ではないです。ただ内容がないというわけではなく、STUDIOSを展開するTOKYOBASEの社長の言うように現在のアパレル不況は、市場全体が縮小する中で、商業施設が無駄に増え続けることで「負けた、死んだ」と感じる層が増えてると言うコメントに共感します。本書の読みどころも、百貨店中心のの衰退ぶりの紹介やその原因分析よりも、勃興しつつある新業態の事例紹介にあるのかな、と。

『クマ問題を考える』 / 田口 洋美

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クマ問題を考える 野生動物生息域拡大期のリテラシー (ヤマケイ新書)

  • 作者: 田口 洋美
  • 出版社: 山と渓谷社
  • 発売日: 2017-04-21
  • メディア: 新書

クマやイノシシが市街地に出没するニュースが増えてますが、この変化は動物たちが変化したのではなく、かつて里山が人間の居住区と野生動物のそれとを分けていたのが、一次産業従事者が減り、里山が管理されないまま放置されることで野生動物らがそのエリアへ進出し、里山開発以前の状況に戻りつつあると言うリアルな現実を突きつけられます。